スラングとは|調べ方や注意点、現行のアメリカスラング、SNS表現を紹介

Hiphopを聞いていると必ず耳にするスラング。Rapを日本語訳するにはスラングの意味がわからないと支離滅裂な文章になります。また、ネイティブの友達を持つとわからない表現が出てきて会話につまることもあるでしょう。

この記事では、スラングとは何かという概念から、使うときの注意点、わからないスラングの意味の調べ方を解説。記事の最後には使いやすくてかっこいいスラングとその意味を紹介します。

スラングとは

スラングとは、隠語、俗語、略語の総称で英語ではslangと書きます。仲間内だけで意味が通じる言葉を指すため閉鎖性が強く、特定のコミュニティで使われます。

黒人文化に由来しているものを指す

通常に言われる「スラング」はアメリカの黒人文化に由来しているものを指す場合が多く、Rapミュージックで多く使われます。エロい表現や銃、薬物などのNGワードを、仲間内だけでわかるように言い換えた英語表現になっていて、英語ネイティブでもその意味がわからないということも。

学生が使う若者言葉

students

学生などの若者が、学校の仲間と作った言葉のことも指します。

日本で例えるならギャル語。昔の「チョベリバ・チョベリグ」や、「ホワイトキック」、最近だと「まじ卍」はアメリカでいうスラングにあたります。

スラングを使うには注意が必要

スラングは「=口語表現」ではありません。アメリカの銃社会や、性的表現、違法薬物の効果を表す過激な意味を含んでいるものが大変多いため、安易に使うのは危ないです。

また、学生などが作った若者言葉を安易に使うと「幼稚だな」なんて思われることもあります。意外にアメリカにも頭の凝り固まった「老害」はいるものです。

英語も日本語同様に、TPOに合った言葉選びをしていくことが大事です。「絶対に使ってはいけない言葉」も存在していますので必ずチェックしてください。

ビジネスシーンでは極力控えよう

business

スラングは、かなりカジュアルな表現なので友達同士でのやりとりに抑えてください。一般的に広く使われている有名なスラングであったとしても、ビジネスシーンで使うことは避けたほうがいいです。日本のビジネスシーンで敬語を使うように、きちんとした英語をなるべく使うようにしましょう。

例えば、”Wassup!”なんて挨拶を対クライアントに使ってしまったら、日本ではクライアントに「おっす!調子どうよ!」って言ってるようなもんです。

絶対に使ってはいけない言葉:Nワード

この世でもっとも使ってはいけないスラング、それは”nigga”です。絶対に使わないでください。黒人以外には使うことを許されていません。Hiphopを聞いているとよく耳にするので、かっこいい言葉に聞こえてしまいますが、その言葉には奴隷制度の歴史が関わってきます。

黒人以外がNワードを使うと、彼らはどう感じるか

例え話で説明しましょう。

自分で自分のことを「貧乳」と自虐することはあっても、初めましての人に「初めまして、貧乳ですね!」って言われたら心の中でそいつを殺しますよね?

初めてセックスする子に「俺早漏なんだよね」って自分で言ったとしても、終わった後に「早漏だったね!」って言われたら傷つきますよね?

そして、「私たち貧乳」「俺たち早漏」みたいな仲間感ってありませんか?安心しませんか?そういう事です。

黒人以外で使ってもいいのはエミネムだけ

黒人以外でもNワードをつかっていいのはこの世でエミネムだけです。ただし黒人とのミックスのアーティストも使っているので、見た目ではきわどいことが多いですね。肌の色が薄い黒人女性”yellowbone”は結構いますし。

WOTSで和訳する時は、Nワードの訳し方に迷います。「男」とか「あいつ」「そいつ」「人」なんかに置き換えることが多いですが、「ニガ」にすべきところはそのままにしています。

例えばDaBabyの”Find My Way”では、”cause I’m still a nigga”を「俺がまだニガーだからだ」と訳しています。これは自分が黒人であるがゆえに銃を手放せないというもどかしい感情を表現したリリックだからです。

ちなみに白人を卑下するスラングにcracker、中国人を卑下する言葉にchinkがあります。これも使わないように。

スラングの意味の調べ方

search

スラングは辞書サイトにはほぼ出てきません。一部「口語表現」として検索結果がでてくることもありますが、古かったり、間違っていたりします。

スラングは英会話スクールでも教えてくれません。現地に留学すれば生きたスラングを覚えられるかもしれませんが、手元で調べられるのが一番でしょう。スラングの意味を調べる方法を紹介します。

初心者向け:ググる

まずは誰でもできる「ググる」ことです。[●●● スラング 意味]とかで検索してください。blogで紹介していたり、yahoo知恵袋ですでに質問している人がいたりします。もちろん、網羅性は低く、検索しても出てこないことがあります。

汎用性の高い”fuck”の意味と使い方を紹介したこちらの記事は、私もよく参考にしています。

初心者向け:WOTSスラング辞典

このサイトにはスラング辞典の機能を付けています。たとえば make it clap ←こちら文字が青くなっていると思います。ここをクリックするとその意味が表示できます。

スラング辞典は下記のリンクへ。英語からでも日本語からでも検索ができて、カテゴリーやA-Zごとに表示を絞ることもできるので使ってみて下さい。

もし載っていないスラングがあれば、こちらからお問合せください。

上級者向け:Urban Dictionary

ある程度英語がわかる人にはUrban Dictionaryをおすすめします。これは、スラングとその意味を一般人が投稿できる辞書サイトです。スラングを英語で解説しているため、少し上級者向けです。

このサイトは一般人が自由に投稿できるため、信頼性は低く、しっかりと確認してその投稿がギャグなのか本当なのかを判断しないといけません。もし不安があれば、英語ネイティブに確認する必要はあります。

他にスラングの意味が調べられる英語サイトはないとの事。アメリカ人の友人に聞きましたが、「これが一番じゃない?俺ヒップホップネイティブだからスラング調べる必要ないからしらんけどw」と言われました。

上級者向け:Hellotalk

social media

ハロートークは、ランゲージエクスチェンジに特化したSNSです。ほぼマッチングアプリみたいな感じで言語パートナーを探せます。

タイムラインや個人チャット機能があるので、タイムラインに英文で自己紹介を投稿すると、コメントが来たり、チャットがきたりします。私の場合はHiphopが好きだからスラング教えてほしい~って投稿したら前述の自称ヒップホップネイティブの友達ができました。

スラング目的じゃなくても、タダで使える言語学習ツールとして超優秀なので、登録おすすめです。ボイスや通話もできるので、発音やスピーキング練習もできます。

2020年最新リリース曲のリリックでも使われているスラング24選

ここからは実際にWOTSスラング辞典に載っているスラングを抜粋して紹介していきます。2020年リリースの最新楽曲にも使われている旬なスラングをまとめました。

あまり使えない悪い意味のスラング8選

rapper

まずはHiphopにありがちな悪い意味のスラングを8つ紹介します。これは覚えても実際にはあんま使わないほうがいいと思います。曲を聴いて、「あ、このスラング知ってる」みたいな楽しみ方をしてもらえればうれしいです。

嘘つきやインチキを表す「cap」「bull shit」

cap”は最近使われているスラングで、「嘘」「インチキ」という意味があります。昔からよく使われる”bull shit”と同じ使われ方をしますが、”no cap”で「本当に」とか”stop capping”で「嘘はやめてくれ」という意味になる分使い勝手がいいです。

挑発する危険な言葉「wipe your nose」

wipe your nose”は直訳すると「鼻を拭く」になりますが、その意味は物理的攻撃を表しています。つまり「てめぇボコすぞ」とか「やっちゃうよ~」とか「お前の鼻をへし折ってやる」みたいな挑発ワードになります。

yourは対象に合わせて変えられます。Roddy Ricchの”The Box”では、”Told em wipe a nigga nose”といった使い方をしています。「あいつらに”ぶっ殺す”っつってやった」とか「あいつらに宣戦布告してやった」みたいなニュアンスです。

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使いやすそうだけど性的表現が隠れている「make it clap」

booty

一見、鳴らせとか(手を)叩けと言ってそうな”make it clap”ですが、itが何を指しているかと言うと「お尻」です。つまり、「お尻をパンパンと鳴らす→バック体位でセックスする」という意味が含まれています。単純に「ケツ鳴らせ(揺らせ)」みたいな使い方もありますね。

使用例としてはこんな感じ。

damn girl you got fatty make it clap bitch!
まじかよ、いいケツしてるじゃん、やらせてよ

銃社会ならではの「spin the block」

私が和訳した曲には”spin the block”という言葉が結構多く出てきています。直訳するとブロックを回すみたいになるんですが、”spin the block”は「ブロックで撃ち合う」という意味になります。ブロックは日本でも使うと思いますが、道で区切られた区画のことです。

かわいいのに下品!「cream pie」「cookie」

cream pie”はコンドームなどの避妊具なしでセックスすること。つまり「中出し」のことです。

cookie”は文脈によりますがプッシーのことです。コカ●ンのことをクッキーというケースもあります。

誘い文句「Netflix and Chill」

Netflix and Chill

Netflix and Chill”は夜のお誘いフレーズ。匂わせ言葉です。いまや「ネットフリックスでチルしない?」は「ちょっと休憩しない?」のような、セックスアピールなのだとか。

鬼電などを表す「blow your phone up」

blow your phone up”はひっきりなしに連絡することを指します。彼氏彼女が怒って鬼電とか鬼ラインする時に使います。

日本でいうbitchに変わる言葉「ho」

“bitch”は実は尻軽とかアバズレを指す意味では使われていません。クソッ!(shit)みたいなニュアンスで使われることが多いし、クソ野郎(mother fucker)に対しても使われます。

そして今も昔も「やりまん」的な意味で多用されているのは”ho”です。これは”whore”が娼婦とか売女という意味で、そこから派生してhoと変化しています。複数形hoesのほうがよく出てくるので覚えておいてください。

いい意味を持つ使いやすいスラング8選

ここまで使いづらいスラングらしいスラングを紹介してきましたが、次からは使いやすいポジティブな意味のスラングを紹介します。

イケてることを表現する「drippin’」「badass」

どちらもawesome, super coolと同義語です。”drippin'”は滴るほど輝いている=イケてるという意味で、”badass”は悪いケツなんですが日本でもかわいくてあざとい子を小悪魔とかいうみたいに最高という意味でつかわれます。

パーティーで使われる「lit」

lit

litはlightの過去形・過去分詞ですが、そこから転じて「興奮する、騒ぐ、楽しむ、人気がある、注目する、ホットな」という意味で使われます。

Did you go to that party last night?
昨日あのパーティー行った?

Yes that shit was lit.
うん、盛り上がってたよ。

強調する言葉「hell、hella」

hellって地獄のことなんですが、強調する言葉として使われています。”hell no”って言えば「死ぬほど嫌だ」=絶対ヤダ。って感じになります。あんまりシリアスな顔で言うと怖がられると思うので笑いながら言ってください。

意外にいい意味「bitchin’」

bitchは「クソッ」とか「クソ野郎」に使われると言いましたが、”bitchin'”になると、badassと同じく、イケてる、とか、最高といういい意味になります。RMRのDealer Remixに”Bitches bitchin’ at me”というフレーズがありますが「みんな俺に夢中」と訳しました。

相づちで使いやすい「for sho’」

これはラジオなんかでもよく聞きますね。”sure”と一緒で「もちろん」とか「当然」という意味で使えます。

史上最強「GOAT」

GOAT

山羊のことではなく、Greatest Of All Time(史上最高)の頭文字です。

アドリブで使われる「slatt」

歌詞の後ろに()で入っている合いの手とかコールとかのようなものを「アドリブ」というんですが、そのアドリブでよく使われているのがこの”slatt”。

Slime Love All The Time”の頭文字で、”常に仲間へ愛を捧げる”という意味です。ラッパーのYoung Thugが作ったと言われており、2013年頃の楽曲から見られ始めて今では色んなアーティストが使っています。仲間のための行動を示すときや、RIPを捧げる時に使うのが自然。コール&レスポンスとして”Say, slatt”とも使われています。

日常生活で使える言葉ではないですが、覚えておくといいと思います。

最高なthingを表す「thang」

“thing”は物という意味ですが、”thang”は「最高な」という意味が含まれた”thing”のことです。

I’ma など頻出する略語8選

ラップミュージックを聞いてると略語は必ず目にしますし、日常会話でもかなり使われます。英会話教室でも”want to”は”wanna”と使われることが多いってくらいは教えてくれてると思います。wannaみたいによく略される言葉を紹介します、実際今まで紹介してきたスラングのどれよりも使えます。

【I’ma】I’m going to

“I’ma”は”I’m going to~”の略で、「~するつもり」「~する(予定)」と言いたいときに使います。主語が”I”の時しか使えません。

【gonna, gon’】going to

“gonna”や”gon'”は”going to”の略で「~するつもり」「~する(予定)」という意味です。これは主語に限定されないので、”you”でも”she”でもつかえます。

【gotta】got to

“gotta”は”got to”の略で「~しなければいけない」「~するべき」「~しなくちゃ」という意味です。”have to”とほぼ同じです。

【finna】fixing to

“finna”は”fixing to”の略で「~するつもり」「~する(予定)」という意味でgonnaと同義です。

【tryna】trying to

“tryna”は”tring to”の略で「~(に挑戦)しようとしてる」という意味です。

【ain’t】I’m not, I don’t, I can’t, I haven’t

ain’t”は使いやすい言葉で”not”否定する言葉として使われます。be notにもdo notにもcan notにもhave notにもマルチに使えるのでラップミュージックに非常に良く出てくる言葉です。「できない」のか「しない」のかがわからなくて和訳しずらいことがよくあります。歌詞やタイトルでよく、”ain’t no”のようにnoとセットで出てくることがありますが、これは否定の否定ではなく、否定の強調です。

【y’all】you all

“y’all”は”you all”の略で「おまえら」って意味です。youは単数と複数どちらも当てはまるため、対象がわかりづらいですが、”y’all”とでてくれば複数の方です。

【’cause】because

“‘cause”は”because”の略です。単語の前に「’」がついたときは、前になにか略していると考えてください。”‘fore”は”before”、”‘member”は”remember”、”‘til”は”until”で、”‘Rari”=”Ferari”(フェラーリ)とかもあります。

SNSやテキストメッセージで使われる略語10選

text_message

英語をスマホなどでテキスト打つのって面倒くさいですよね。それはネイティブも同じで、省けるものは省きます。SNSやテキストでは主に上記の略語と下記の頭字語がよくつかわれます。Hello Talkでネイティブとやりとりするとよく使われますね。ちなみに、SNSやメールのメッセージ本文のことを”text”と言います。説明はあまりいらなそうなんで表一覧にしておきます。

略語略す前意味
IDKI don’t knowわからん
LMKLet me know教えて、知らせて
lollaughing out loud
lmaolaughing my ass off爆、草、腹筋崩壊など。lolの方が一般的。
TBHto be honestぶっちゃけ
WBUwhat about youそっちは?(相手から聞かれたことを返す時)
HMUhit me up知らせて、連絡して(LMKと同じ意味)
IGinstagramインスタ
afas fuckクソ●●(何かを強調したい時)
<例>I’m sleepy af(くそねみー)
afkaway from keyboard席を外す。ネトゲのチャットで使われていた。

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